先週の金曜日から昨日まで、怒濤のスケジュールでした。
金曜日は青年文化センター(やっぱりまだこう呼んでしまう)「ヤマハデモンストレーションバンド」のリハーサル。保科洋先生の登場です。
さすが、としか言いようのない音楽性、説得力。短い時間のリハーサルでしたがバンドの音がみるみる良くなってくるのが肌で感じられました。
そして、ご高齢とは思えないアグレッシブな音楽表現、テンポ。アルメニアンダンスの最後、こんなに速いの!と思うぐらいの速さ。
保科先生に圧倒された後はそのまま青年文化のコンサートホールで仙台フィルの定期を聞きました。とにかく素晴らしいブラ1でした。
一日いい音楽を味わい、土曜日は盛岡へ移動。会場のマリオスでのリハーサル。保科先生の指揮やリハーサルの進め方も効率がよく、前日ともまた違ったバンドへのアプローチが感じられ、勉強になりました。
リハーサル後はタンゴ生演奏の店としてその筋では全国的に有名な「アンサンブル」で食事会とヤマハの上司、近江先生の還暦お祝いの会でした。
この「アンサンブル」は私にとっては思い出深いお店です。
9年前、盛岡の楽器別講習会の懇親会の二次会で近江先生と先輩講師3名の方々とここで飲みました。そこで、私は近江先生から大目玉を食らったのです。何もできないくせに鼻っ柱だけは強かった当時の私はそこで近江先生に反発して啖呵をきってしまってケンカのようになってしました。
何を言われたかというと、その少し前にあったヤマハの講師研修会で指揮をさせてもらったときの出来が悪く、そのことから端を発していろいろなお話をされたのですが今考えるとなんて失礼なことをしたものだと恥ずかしくなります。
でも、近江先生はそんな私でも見捨てることなく、厳しい言葉でしたが結果的に背中を押してくれることになりました。そこからまた勉強を始め、1年後の研修会では別人のようだとお褒めの言葉といただきました。
昨年の7月、盛岡での仕事の前の日に近江先生とそこで二人で飲むチャンスがあり、その場で「来年の指導者講習会の前日はここの講師のみんなを連れてこよう、演奏を聴かせたい」という話になり、幹事を仰せつかりました。
会の中身についてはここには詳しくは書きませんが、本番前日にバンドの団結が深まったいい会となりました。
初めてこの店で飲んだ時は本当に口惜しくて、もう音楽を辞めようかと本気で考えていましたが9年後にこんなに幸せな思いで同じ場に戻って来れるなんて、運命って本当に分からないものです。後日、近江先生に「9年前のアンサンブルの夜は自分にとっても思い出深い夜でした」とメールをいただきました。感謝で涙がでそうでした。自分にとっての一つの「時間の輪」が閉じられた、そんな思いです。
日曜日は本番。
保科先生の講座のモデルバンドから始まり、ファイナルコンサートでの演奏。個人的には反省も多く残る、というか、楽器をちゃんとならせていなくて低音の中でも存在感がなく演奏には全く貢献できなかったのでバスクラももっとちゃんと勉強しなくては、と気づかされた訳ですが、自分のことよりも近江先生の指揮で課題曲1と3を演奏できたことに目頭が熱くなりました。
保科先生が指揮をした「エルザ』「風紋」「アルメニアンダンス」は音楽性の溢れる演奏でした。吹奏楽でこんなに幸せな演奏を経験できるなんて。
会場の拍手が本気で熱かったのできっといい演奏をできたんだろうと思っていましたが、やはり好評だったそうです。ヤマハにとってはこの企画は一か八かの大勝負だったわけだし、我々にとっても今後の音楽家人生に影響するかもしれない大事な本番でした。いろいろな葛藤を越えて一緒に演奏させていただけたことに心から感謝しています。
そして、盛岡での本番を終えた後はヤマハバンドのバスには乗らず、フルートの珠希さんと先に新幹線で仙台に戻り、車に乗り換えて一路新潟へ。
月曜日は新潟市内の小学校でのチェンバーの電力スクールコンサート。
新潟は人が穏やかで居心地がいいイメージが自分のなかに定着しつつあります。
演奏後は新潟駅でランチをして、お土産をどっさり購入。日本酒、笹だんごなどなど。
ということで長くなりましたがハードで充実した毎日でした。
今週はホシヤマサロンコンサートに向けて練習練習です。