リサイタルのページにメッセージを入れたのですがなぜかスマホ用のページでは表示されないようです。原因は不明でちょっとよくわからないのでメッセージの部分をこちらに転載します。
2008年に仙台、酒田で弦楽四重奏とモーツァルトの五重奏と演奏したとき以来の「リサイタル」です。また、ホシヤマさんと関わるようになって今年で10年目ということでその節目もあり、今回はホシヤマさんで開催させていただくことになりました。
皆様ご周知の通りホシヤマさんは素敵なお店です。そして、仙台では4月中旬は桜が咲く時期ということもあり、「春宵月花」というタイトルにしました。「春宵」は漢詩「春宵一刻値千金」からとり、月と花はイメージ的に。
プログラムはクラリネットを吹く方、音楽をやる方だけではなく、初めてクラリネットの演奏会を聞く方にも十分楽しんでいただきたいという思いと、今の自分が取り組みたい曲、そしてこのところ意識的にやっている新作の初演、という3つの方向性の交差するポイントで構成しました。
あとは、いまの自分の「音」を聞いてもらえる曲、という思いもすべての曲に込められています。
そして演奏とともにトークでも楽しい時間を過ごせたらと思っています。ホシヤマさんと関わるようになってから本番で喋ることについて相当鍛えられました。
フランセはのヴァリエーションは最高にお洒落でユーモアに溢れた1曲で、何度聞いても飽きない曲です。
シューマンは毎回のリサイタルで必ず取り上げていますが(前回もアンコールでやりました)言葉ではうまく言えないのですが、すごく好きでシューマンの曲を練習しているとあっという間に時間が流れてしまいます。今回とりあげた「民謡風」はチェロの曲ですが私の仲間のチェリストには「2、3、4曲目はクラでやったほうが合ってる」と太鼓判ももらいました。
「ディナー・コース」は最近東京の楽譜屋さんで偶然みつけた曲で、2度人前で演奏していますが「ハッピーバースデー」の変奏曲でいろいろな音楽の断片が登場(小人の行進、花のワルツ、ホフマンの舟歌、ハーリ・ヤーノシュ、チャルダッシュなどなど)します。これはクラシックに詳しい方なら、いや、そうでなくてもちょっと笑顔がこぼれる作品です。
いつもチェンバーに曲をしてくれる仲沼君、小林君にも曲を提供していただきました。仲沼君の作品は本人曰く「ラヴェル風」とのこと。彼が高校時代の作品だそうです。最近はだんだん成熟の感がある仲沼君の青春時代の若さ溢れる1曲です。
小林君には「和風のもの」というオーダーで書いてもらいました。
石走る 垂水の上の さわらびの 萌え出づる春に なりにけるかも(志貴皇子)
という和歌にインスピレーションを受けて書いたそうです。和楽器的な音を出す部分が多く、これもひとつの聞き所になると思います。
最後は自分の大好きなミュージカルの音楽をお送りします。
ホシヤマさんの美味しい珈琲、紅茶とケーキも楽しみなところです。珈琲は注ぎ足しになりますがなんとおかわり自由です。 春のひととき、クラリネットの音色と様々なスタイルの音楽をぜひ多くの方に聴いていただきたいです。皆様のお越しをお待ちしております。